アサラボ物語(界隈 3-1) 週刊八流 vol.05
~今週は特別編成です~
2015.09.17 コトフォトライフ
<一流でも二流でもない、八流教授の研究室物語<週刊八流>より>
週刊八流 2015年9月3日号
アサラボ物語(界隈 3-1)
A研究室の卒論では自分の出身地を対象としたものが多くある。
客観性に欠ける、グローバルな視点からその意義を明らかにしなければならない、
という批判を発表会でよく受けた。
しかし自分の出身地を対象にするとモチベーションが上がるのは確か、
また土地勘があることが有利、
卒論でグローバルな先端課題に取り組むには時間と能力が不足していると反論したものだ。
「政令指定都市の地域コミュニティにおける公共スペース整備に関する研究 :
神戸市における公園と地域施設の相乗効果 その3 」。
これは水野修一が大学院2年の9月、県立滋賀大学で行われた
建築学会年次大会学術講演会で口頭発表した論文題目である。
学会の口頭発表は各大学若手研究者の講演デビューの場であった。
水野は用意周到、巧みなプレゼンテーションをした。
当時の発表はパソコンなど持ち込めない時代、
オーバーヘッドプロジェクター(OHP)を使うのが先端的発表だった。
論文講評などでも「OHPを使い明快に解説した」などという評価記述が定式化していた。
しかしこれしきのプレゼンテーションで満足しないのが水野だった。
A研究室の定例発表会で鍛えたOHPの裏技、
関西人の誇りを示すユーモアをとりそろえ、
いやみなく淡々と終えた。
A研究室には講演デビューに当たって、
先輩たちから申し送られていた行事があった。
発表1時間前に会場の建物の周りをぐるぐる回りながら
発表原稿を繰り返し繰り返し唱える、という儀式だ。
水野もその教えを守った。
(* 登場する氏名は仮名です。 続く 野平洋次)
【文:八流教授 写真:コトフォトライフ】
八流のブログ
http://ameblo.jp/fujizakura-no8/
~いつも訪れて頂いている皆様へ~
いつもありがとうございます
私の学生時代の恩師のブログにて、温かいメッセージを授かりました。
今週は、そのブログを原文のまま、掲載させて頂きます。
当事者間のものであり、お見苦しいところもあると思いますが
ご了解頂きたく、お願い申し上げます。 2015.09.13 コトフォトライフ
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