アサラボ物語(界隈 2-2) 週刊八流 vol.04
~今週は特別編成です~
2015.09.16 コトフォトライフ
<一流でも二流でもない、八流教授の研究室物語<週刊八流>より>
週刊八流 2015年8月26日号
アサラボ物語(界隈 2-2)
神戸市で住民の最も身近な公共建築は地域福祉センターだった。
1次避難場所として活用された。
住人に聞くとその有様は各地各様で日頃の地域活動を反映するものだった。
ここからあぶれた人たちは近くの図書館や公共施設の階段下に集まったという。
図書館の本が敷物代わりとなった。
水野たちの調査報告は
「阪神大震災における避難所調査--神戸市地域福祉センターを中心として」として
学部紀要に掲載、神戸大学附属図書館震災文庫にも収蔵されることとなった。
仮設住宅の白眉は紙管でつくられたものだった。
考案者ばんしげる氏の被災地での活躍、紙の建築の試行はそのころから始まった。
たかとり教会堂仮設集会所は建築的にも優れたもので、被災地のシンボルとなっていた。
仮設住宅といっても1次避難のための応急的な寝ぐら同然のものだった。
水野修一は、研究テーマである「界隈性」が避難住宅でどう形成されるのか興味を持った。
避難場所には仮設の集会所があった。
そこは共有の居間であり作業場となっていた。
東南アジアからの人たちの避難場所があった。
立ち並ぶ小屋は開放的でお国ぶりを発揮していた。
界隈の公共スペースという課題が水野修一の中で膨らんでいった。
公共空間、公共スペースという概念で地域施設を見直そうというA教授の提案に共鳴した。
公共施設、地域集会施設という枠組みをもっと空間的に捉えたいと思った。
「公共財—公共事業—公共施設—公共空間(スペース)—公共建築」という
ヒエラルキーを明らかにする公共性の研究が水野の大学院1年での成果物となった。
全政令指定都市のゼンリン住宅地図が研究室に揃えられた。
公共スペースを地図の上で把握する作業が研究室で始まった。
水野院生の指揮のもとで、地図をひろげ、
見つけた公共スペースに色塗りをするグループができた。
(* 登場する氏名は仮名です。 続く 野平洋次)
【文:八流教授 写真:コトフォトライフ】
八流のブログ
http://ameblo.jp/fujizakura-no8/
~いつも訪れて頂いている皆様へ~
いつもありがとうございます
私の学生時代の恩師のブログにて、温かいメッセージを授かりました。
今週は、そのブログを原文のまま、掲載させて頂きます。
当事者間のものであり、お見苦しいところもあると思いますが
ご了解頂きたく、お願い申し上げます。 2015.09.13 コトフォトライフ
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